2012年1月22日日曜日

数理物理セミナ新年会(第三回目)のレジュメ

English versionは、工事中

1月22日(日)に2012年の新年会を行いました。実質、第三回目の数理物理セミナになります。私はショートトークを行いましたので、そのレジュメを掲載いたします。なお、本件は新年会用ということで、放言、暴言が含まれております。事前にいただいていた重要な質問はコメントに記載し、categoryの部分は、少し趣旨が異なりますので、掲載から割愛いたしました。別途の機会といたします。

数理物理セミナ新年会

4 件のコメント:

  1. e-mailで、参加者のかたより、下記の質問をいただいております。

    黒川&小山先生のBost-Connes理論の著書とは、『Riemann予想の数理物理』サイエンス社SGCライブラリです。

    「黒川&小山先生のボストコンヌ理論の著書を、、、(省略)、、、対称性が自発的に破れた空間が絶対ガロア群であると記載されています。標準モデルでは、対称性が破れると南部ゴールドストーン粒子が現れるとありますが、この辺はボストコンヌ理論ではどうなっているのでしょう?」

    とても重要な質問と思いますが、回答はいたしましたが、充分とはとても思えない回答になりました。どなたか、ご存知ありませんでしょうか。

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  2. レジュメの中で強調したつもりであるが、Riemannのゼロに関する分布が、GUEとなるであろうと予想の背後には、時間反転対称性の破れという考え方があるのであるが、これの数論的な意味は何かというものがあると思っているのですが、

    GUEとなるであろうというのは、Montgomery-Odlyzko予想であり、これすら計算機実験ではそうらしいことは確実でしょうが、数論的な証明は全く手つかず状態と聞いています。GUE、GOEかという論争も物理側で1990年から2000年の間にはありましたが、現在はGUEであろうとの立場の人が多いようです。

    要するに、時間反転対称性云々は物理的には比較的に明快になっているのでしょうが、数論の世界に時間反転対称性がどう反映するかについては、理解されていないのだと思います。

    KMS状態(熱力学的平衡状態)では、(逆)温度が虚数時間に対応するといういわゆるWick回転がありますが、これに対応する数論的な回転(?)は何になるのでしょうか。

    前のコメントの、NGボゾンの数論的な対応物が何かについてと、似たような性格を持っているように思います。

    ちなみにConnes-Marcolliにも明確に記載はないように思います。

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  3. Categoryの話は、Categoryの厳密な定義や証明せずに、Categorification、Decategorificationの(物理にとっての)『ごりやく』の話をした。

    導来圏は、「homologyとcohomologyと言ったhomology代数で扱うことができる範囲のCategoryと考えてください」といった上で、ホモロジカルミラー対称性とに言及しました。

    後はCategorificationの簡単な例を挙げて、結び目多項式と量子不変量について、量子化した結果にHilbert空間が現れてほしいということ、Cason不変量が古典と量子を結ぶという点で重要で、このこともCategorificationとDecategorificationが関係するのではないだろうか、、、、という極めて短時間の「お話」で終わりました。

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    1. Casson不変量のスペルが誤っている.

      また、Casson不変量はFloer Homologyの特別な場合と解釈される.

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